旧車乗りの方々の多くは、ナビゲーションシステムなど、
未だ不要としているのだろうか。
元来、方向音痴な自分は、既に8年ほど前に地図を捨ててしまっている。
初めは所謂「ナビ」を使用していたのだが、1年半前に壊れてしまった。
以来、車にくっつけているのは携帯電話のナビ。これがまた便利極まりない。
○渋滞も感知してくれる。
○道が新しくなっても即対応。
ただし、車内の雰囲気が崩れてしまう。何より、ビートルの雰囲気に合う
ホルダーがなかなか見当たらない。
しかし、今回は「これなら!」というアイテムをゲット。
このデザインでもちょっと浮いてしまうのだが、まあ、カーショップなどで
売っているゴツイ品物よりはずっとまし。ケータイの装着もワンタッチ。
しばし、ハンドルを握りながら車窓の一部と化したこのホルダーを見つめて一考。
ワーゲンに(車に)乗り始めた頃は、常に地図があった。
パーセルシェルフの上にポンとのっかっていた地図…。
目ぼしいルートにマーカーし、途中で寄りたいところに付箋を貼ったり、
迷いやすいと思われるところにメモを入れたり…。ボロボロになるまで使った
旅の相棒。
あの地図はどこに行ってしまったのだろう。
そうやって辿り着く充実感と達成感を、利便性と引き換えにしてしまっている
自分がいる。
世の中がだいぶせわしくなってしまったのもあるが、自分もどんどん
変わっていることを、ドライバーズ・シートに座ってつくづく実感する。
進化か退化か。成長か堕落か・・・・・。
答えは、明日走る道の上にあるのかな。
胸の奥の隅っこの方で、小さな虚しさが かさこそとささやいている。
明日も雨か。
それでも走る。
20歳の頃から変わらない
"V"と"W"のくっついた丸っこい乗り物を駆って。
答えは、コイツがいつか、教えてくれるのかな。