２０１７年初の釣行は・・・
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銚子漁港でサッパ＆イワシ。
チカ狙いで行ったのだが，毎年のように訪れるドッグに人は皆無。１０分ほどトリックさびきを垂らしてみるものの，アタリはなし…。「う～ん，今年の初釣行はボウズか・・・？」嫌な思いが胸をよぎる。
「有休は余りに余ってる，今日も遊んだれ！そう思って仕事もそこそこに抜けて来たバチが当たったんだよ。」もう一人の自分がささやく。う～ん・・・。明日は親戚が来るし，少しでもうまい肴を食わせたい。
気を取り直して一旦竿をたたみ，漁港方面へ。地元の方らしきおじさまが二人，１５ｃｍほどの光りものを上げている。「アジ？この時期に釣れるの？」とりあえず真似をして，ほどよい距離をとりつつ手持ちのアジ用サビキを落としてみる。すると・・・
入れ食い！
アジではないが，薄っぺらい光りもの。でも，なかなかうまそうな感じ。隣のおじさま方に質問をすると，
「え？このさがなが？サッパだ～よ。」
とのご返答。
「俺の故郷にはママカリって言う料理があってさ，飯のおかずにすると，どんどん進んじゃって，隣ん家に飯を借りに行かなきゃいけないほどうまいおかずなんだよ。だからママカリ。サッパって魚の料理なんだけどさ…。」
普段からつるんでる岡山出身の仲間が，酒の席で故郷の味自慢になった時，空を見つめて語った台詞が脳裏をよぎる。あの視線のとろけ具合は，我が故郷のハタハタの美味さに匹敵するに違いない。もしかしてこれって，あの「ママカリ」の素？
はやる心を抑えつつ，いい感じで謎の光りものを上げ続けているおじさん方に食べ方を質問すると，
「あんだがよぅ，酢漬けにして食ぅどうまいって言うど。どこぞの県では，うめぇって有名だってよぅ。はっへっへ。・・・・・んでも，おらの母ちゃんはいっつも焼き魚だ。何釣ってっても，いっつも，焼き魚だがんよぅ！ま，この時期は熱燗にぺったんこだがら，いいけんどな。はっへっへ！！」
間違いなくこれは「ママカリ」の素。釣り歴４０年，これでスイッチが入らない筈はない。
２回投入して入れ食い。しかもダブルアタック。偶然だがここは頑張りどころ（満潮は過ぎている筈だが…。）に違いない。
とにかく，コマセ袋を満タンにして次から次へと投入。しまいにはコマセなしのサビングでアタック。
入れた回数×２以上でかかってくる…
そんなこんなで，初めの４０分で３５匹オーバー。
ちょっと疲れてきたのもあり，また，サッパに対する価値観が鈍ってきたのもあり，竿立てに竿を置いて昼飯を食った途端に入れ食いはストップ。
「あんちゃんよぅ，魚も（釣り人が飯を食っているのを）見でんだっぺなあ。忙しいのもこんで終わりだっぺよ。はっへっへ！」
地元のおじさま方は，のらりくらりと納竿。
「ほんじゃあよ，せいぜい頑張ってな。母ちゃんがまだ，こんだげ釣って，あんとすんだ！っておごらねうぢけえるわ。はっへっへ！」
おじさま方のあたたかいアドバイスを受けてその後も釣ってみるが，イワシが混ざったりしつつ，１０匹前後を釣ったところで餌が終了。
今年初の釣行は，地元のおじさま方のありがたいご講話とともに，心に残る時間となった。
この後，３枚におろされた「ママカリ」が，目の前に登場する予定。
おじさまも今頃，焼き魚にされたサッパと熱燗で「ぺったんこ。」って，目を細めてんのがな・・・。